Information Sharing / 情報共有掲示板

30.05.2017

 中東欧の日本語教育を支えてくださっている皆様、いつもありがとうございます。 【日本語交流会「しゃべりゅんく!」】  日本語学習者と日本語母語話者の日本語による交流会は、様々な地域で行なわれていることと思います。今回は、国際交流基金ブダペスト日本文化センターで月に一回実施されている「しゃべりゅんく!」をご紹介します。  ハンガリーでは、日本語を勉強しても、実際に使う機会がなかなかないのが実情です。そこで、ハンガリー日本語学習者に日本語で交流できる機会を提供することを目的として、2年ほど前からこのイベントが始められました。  交流会の時間は、月末金曜日の夕方1時間15分で、毎回、外国語、仕事、健康、マイブームなどというように、あるテーマを設けておきます。ただし、このテーマはあくまでも話のきっかけで、それ以外のことを話してもいいことになっています。そして、話題の提供となるようなテーマに関する写真をいくつか準備して机に置いておきます。  交流会の流れとしては、まず、日本語母語話者と非母語話者でグループ(4人程度)を作り会話をします。そして、25分に1回グループを変えるようにします。25分×3セッションで終了ということになります。  参加者については、日本語学習者はいろいろなレベルの人が参加します。毎回、15名程度の参加ですが、常連が多く、JF日本語講座の受講生や日本語専攻の大学生のほか、日本語の独習者やハンガリー以外の国からの参加もあります。年齢層も中学生ぐらいから年配の方までと、実に多様です。  一方、日本語母語話者の方は、ハンガリー在住の方や旅行者の方などで、こちらも子供から大人まで、様々な参加があります。  そして、当日は、特に日本語のレベルによってグループを分けたりということはせずに、自由に会話を楽しんでもらっています。例えば、年配の方で、話すのが苦手という参加者は、テーマについて作文をしてきて、それを見せてくれるのですが、それを大学生が「がんばって話してください!」と激励してくれたり、あるいは、日本の文化がどんなに好きか、大変熱っぽく語ってくれたりする人もいます。  これまでの「しゃべりゅんく!」の様子や宣伝用チラシは、JFBP日本語講座のfacebookページに投稿していますので、よろしければご覧ください。 www.www.facebook.com  「しゃべりゅんく!」は、基本的には参加者まかせで、自由にやっていますが、やはりグループによって会話がスムーズにいっていたり、そうではなかったりします。何か仕掛けがあったほうがいいのかと考えることもありますが、今のところこの形式で行なっています。おそらく、様々な機関や団体で交流会の実践をされていると思いますので、「私たちはこんな風にやってますよ!」という実践例があれば、ぜひ皆様からもご共有いただけるとうれしく思います。 【第2回ハンガリー日本語プレゼンテーションコンテスト】  5月27日(土)に、国際交流基金ブダペスト日本文化センターで、第2回ハンガリー日本語プレゼンテーションコンテストが開催されました。  世界各地で「日本語スピーチコンテスト」は古くから行なわれており、数十年の伝統を持つ行事になっている地域も多いのではないかと思います。これに比べて、「プレゼンテーションコンテスト」というのは、実施されている地域でも、まだ始まってから日が浅いのではないでしょうか。日本語の正確さ、流暢さ、そして内容について競われるスピーチコンテストに対して、プレゼンテーションコンテストでは、実質的な内容に重点が置かれ、視聴覚資料を駆使してでも聴衆を説得することが求められます。ですから、テーマもより具体的な課題に対してどのような提案ができるかという形で設定されることが多いのではないでしょうか。言語教育がオーディオリンガルからコミュニカティブへ、そして、課題遂行や相互理解を重視する方向へ変化している現在、ある課題に対するプレゼン能力が重視されるようになるのは時代の流れでもあります。一方で、企業の内外において業務上プレゼンテーションが要求される機会も増えており、日本語学習者の将来の就職のことを考えても、このような能力を高めることは意義のあることです。  そこで、今回のプレゼンテーションコンテストでは、テーマとして以下の3つの課題の中から1つ選択するという形で参加を募りました。  A.ハンガリーにさらに多くの日本人観光客を誘致するための提案  B.ハンガリーの魅力を日本に広めるための提案  C.ハンガリー・日本の交流を深めるための施策を提案  時期的に、一部の大学の期末と重なったため、応募数が伸びなかったのですが、ブダペストの大学生のみならず、高校生、社会人、地方の大学生の参加もありました。  発表時間は8分以内で、時間の大幅な超過は減点の対象になります。発表後に質疑応答も行ないました。発表方法は自由で、プレゼンテーションソフト、紙芝居、実演、ポスター等の使用が可能になっています。  審査基準としては、プレゼンテーションの「説得力」を重視して、総合的に審査を行ないました。この場合の「説得力」とは、プレゼンの際に意欲や熱意があり、聞き手の感情を動かすことができたか、そして、聞き手に「この案を採用したい。」、「すぐに行動を起こしたい。」と思わせる説得力があるかという部分に重点を置きました。各審査員は決められた持ち点を自由に発表者へ配分する方式をとりました。  より多くの人々にプレゼンを見てもらうために、参加者には事前にオンラインでライブ配信を行なうことを申し伝えてあり、ライブ中継時には17名ほどの方が、世界中から観戦していてくれました。終了後も動画を見ることができますので、ぜひ、7名の参加者の勇姿をご覧ください。 www.youtu.be  今回の参加者は、上記のテーマのうちBとCを選びましたが、それぞれ個性豊かな提案をしてくれました。自らの体験から、実際に人と人とがふれあうことの重要性を指摘する点は全員に共通するものでしたが、やはりポイントを絞ったもののほうが訴求性が高かったことは言うまでもありません。それから、プレゼンで最も重要なことは、客観的なデータにしっかりと裏打ちされているということです。この根拠をもとに、どのような具体的な提案を、どのような手順で実現していくのかという道筋が確実に示されているか、というところが勝敗の決め手になったように思います。