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12.06.2017

 中東欧の日本語教育を支えてくださっている皆様、いつもありがとうございます。 【『まるごと 日本のことばと文化』のコンテンツを利用してみよう!】  先週末の6月10日(土)10:00~12:30に、国際交流基金ブダペスト日本文化センターでは、JFBP日本語教師研修「『まるごと 日本のことばと文化』をのぞいてみよう!」が開催されましたが、ご覧いただけましたでしょうか。見逃してしまった方は、引き続き以下で動画が見られますので、お試しください。 オンライン配信URL:www.youtu.be  オンライン研修でも紹介しましたが、『まるごと』にはネット上で無料で手に入れることができる様々なコンテンツがあります。これらを、『まるごと』は使っていなくても、日ごろの授業のなかで活用してみてはいかがでしょうか。  例えば、初級の教科書では、どのようなものでも挨拶や自己紹介、さらにはレストランや買い物の会話などは、必ず場面として登場するはずです。第二言語習得の際には、学習者の現在のレベルよりわずかに高いインプットが重視されているのですが、この『まるごと』の音声教材には性別や年齢の異なった様々なタイプの音声が収録されています。そして、それらはいわゆる例文というのではなく、どれも場面に合わせた文の形になっています。これをクラスで聞いたり、タスクとして聞いてきてもらったり、というような形で利用していけば、学習者のインプットの機会を増やしていくことができるのではないでしょうか。文型や語彙が未習だという理由で様々なバリエーションを排除してしまうのではなく、初級の段階から多様な言い回しに慣れておくのは大切なことだと思います。  そして、「まるごと+」の動画は、大いに活用できるのではないかと思います。「入門(A1)」と「初級1(A2)」とでは、構成が異なっていますが、動画を見ながら繰り返し練習できる教材の本文そのままの動画以外に、「ドラマでチャレンジ」というページが設けられている点は共通しています。「入門(A1)」では「トピックCan-do」の練習のあとに、「初級1(A2)」ではやはり「トピックCan-do」の「かいわ」、「ぶんぽう」、「ごい」、「かんじ」などを勉強したあとに、より実践的な練習に入っていくために取り組むことのできるタスクになっています。この動画にしたがって練習することで、かなり現実の場面に近づいていくことができますし、特に「初級1(A2)」では、学習者の答えによって異なる動画につながっていくという機能もあります。他の教材を使っていても、同じような場面を学習したあとに、この動画を試してみれば、「できた!」という実感が得られるのではないでしょうか。  さらに、日本の生活や文化についての理解を深めるために、「入門(A1)」では「せいかつとぶんか」、「初級1(A2)」では「せいかつとぶんか」のページが設けられています。特に後者については、教材本文から離れてかなり幅広い内容を扱っているので、初級レベルの日本語を駆使して、様々な知識を得ることができると同時に、それを通じて自らの日本語力の高まりを感じ取っていくことができると思います。そして、ここで注目すべき点は、この「文化」というのが日本に限られないということです。自らの文化や他の文化にも目が向くような仕掛けが随所に施されており、特に「初級1(A2)」になると、「投稿!- MY CASE - 世界編」ということで、様々な国の学習者からの投稿が掲載されています。これを見ることで、学習者も自らのこと、そして自らの文化について、自然に語りたくなってくるのではないでしょうか。  ところで、『まるごと』には、教師向けに「教師用ページ」があり、「教師用リソース」のページの各テキストをクリックすると、「教え方のポイント / Teacher's Notes」(「入門」~「初中級」)、「教え方の手引き」(中級1)があります。『まるごと』を教材として実際に使用する場合は、これにしたがって進めれば、そのまま授業ができますが、他の教材を使用する場合でも、この進め方は参考になります。そして、オンライン研修のときには時間の都合で紹介できなかったのですが、実際の授業風景をご覧になりたい方には、「入門(A1)」については「授業紹介動画」がありますので、ぜひ、ご覧ください。  ウェブサイトは、階層の奥まで入り込まないと、良質なコンテンツを探し当てることができない場合も多いと思います。この『まるごと』は、ユーザーインターフェイスが比較的良いコンテンツですが、それでも全体を俯瞰してピンポイントで必要な部分を取り出していくのはなかなか難しいと思います。まずは上述のページあたりから始めて、ご自身の授業に相応しいコンテンツを見つけていただければと思います。